旧LシリーズとLモデュラーシリーズの見分け方

現在のLX-VFやLX-VSはLモデュラーシリーズの中のLX-F、LX-Sのセンターカバーをアルティスタとして残した機種です。基本的なシェルやウレタンに変わりはありません。

ロードスターなど一部車種でリクライナーダイヤルを薄型ダイヤルに交換ということが巷で囁かれておりますがこれはLモデュラーシリーズやSRなど三角型ダイヤル(写真右)の付いた機種のことです。

Lシリーズの中の旧Lシリーズは丸型ダイヤル(写真左)が付いており、薄型ダイヤルへの交換はできません。丸型ダイヤルは三角型ダイヤルに比べ若干薄くなりますので、車輌の個体差により外さなくてよい場合があります。

なお、当店では薄型ダイヤルの取り扱いはありませんので、機種に関係なくダイヤル外しとなります。

それでは旧LシリーズとLモデュラーシリーズの見分け方を知りたくなるかと思いますが、絶対に変更できない箇所はやはりリクライナーダイヤルの部分ですので、ここを確認することが新旧を見分ける確実な方法です。バックレストのガタもLモデュラーシリーズから少し改善されています。

しかし、オークション等で写真や画像で中古シートを選ぶ時にはリクライナーダイヤルが見えなかったりしますので、新旧の見分け方を少し記載します。

現行のタイプはセンター生地がDシリーズやAM19シリーズでおなじみのアルティスタです。これは一目で判ります。

Lモデュラーシリーズのセンター生地はモンツァというCSシリーズと同じ切り替えしのある生地です。旧Lシリーズも同様にモンツァです。違いはバックレストセンター部のロゴのある3本ストライプ(写真左)です。

モンツアの生地は正確には旧Lシリーズはモンツァ、Lモデュラーシリーズはモンツア92という生地名になります。モンツァはポリエルテルとウールの混合でモンツァ92はポリエステル100%です。

また、旧LシリーズにはLT(幅調整機能)はなくLTなら間違いなくLモデュラーです。旧Lシリーズのころの幅調整機能のあるタイプはCTとなりCTとLTの幅調整方法はCTは左右個別に調整できますが、LTは左右連動となります。

ところでLモデュラーシリーズのモデュラーとはどういう意味かご存知でしょうか?モデュラーはモジュール(module)という意味で、在庫の管理単位をバックレスト側LX、LS、LT、シートクッション側S、M、L、X、Fと分けることで通常なら機種タイプ15種類でファブリックなら5色の75タイプの在庫を8パーツでファブリックなら5色40種類の在庫で済ます方法として考えられたシリーズです。LモデュラーシリーズからLS-MやLX-Fというバックレストとシートクッションを-で結んだ商品名となっています。

旧LシリーズのころはLS-J、LX-D等の商品名で-以降のJは日本仕様、Dはドイツ仕様で分けています。D(ドイツ仕様)がマイナーチェンジ後J(日本仕様)となっていると記憶しておいてください。旧LシリーズとしてLは黒1色のみでLX、LS(すべてサイサポート付き)の機種タイプ2種類でファブリックなら5色で合計10タイプですの合計11タイプです。

その他の見分け方として、写真や画像では判断はできないでしょうが中古ショップ旧LシリーズとLモデュラーシリーズではサイドカバーの生地も違いLモデュラーシリーズはナルドという生地(写真右)を使用しています。AM19シリーズやDシリーズと同じ生地です。

一方、旧Lシリーズのサイドカバーはアブスという生地(写真左)で、今ではエルゴメドClassicに使用されているのみです。古くはSR2までのサイドカバー、センター生地がルマンのころのSR3などに使用されています。

ちなみにモンツァとモンツァ92はほとんど見分けがつきませんが、アブスとナルドはすぐに判ります。

旧タイプのオルソペドやCSシリーズ、C-Classicも途中でマイナーチェンジがあり、マイナーチェンジ前はアブス、マイナーチェンジ後はナルドを使用しておりますので、新旧の見分けにつかう材料となります。

しかし、生地は張替えも可能ですので、一番確実な方法はやはりシェルそのものであるリクライナー部分を確認することが確実です。

 

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